開高健記念会

記念文庫からのお知らせ

このNEWSページでは、記念文庫の活動や催しなどの報をお知らせしていきます。

【記念文庫からのお知らせ】 記念文庫の所蔵する映像作品が視聴可能になりました

◆開高健は日本の作家のなかでも飛びぬけて映像作品のおおいことで知られますが、開高小説の映画化作品(『巨人と玩具』1958、『証人の椅子』1965)、TV紀行ドキュメンタリーだけでなく、釣りや食や酒のエッセイ番組、ウイスキーCM出演作、対談映像、ニュース録画など、その映像資料のおおくがいま「開高健記念文庫」に収蔵されています。
◆たとえば1990年1月12日夜のNHKニュース番組の録画テープ。青山斎場での葬儀で、あの感動的な弔辞をたんたんと読みあげる司馬遼太郎さん、弔辞のとちゅうで号泣してしまう佐治敬三さんのすがた。他のニュースとして川島紀子さんの納采の儀や、ソ連邦離脱直前にリトアニアにとんで引きとめに熱弁をふるうゴルバチョフのすがたなど、開高健の亡くなった29年前の「時代」が映り込んでいるのも感慨をさそうところです。
◆所蔵映像資料が「記念文庫」内で視聴可能です。開高健記念会HPから閲覧・視聴の申し込みをお願いしております。(開高健記念文庫 N・H)

釣り紀行作品から

【記念文庫からのおしらせ】4月から記念文庫の開館日に第1、第3日曜日が加わります

東京・杉並の開高健記念文庫です。これまでの開館日(毎週水曜日、木曜日)に加え、この4月から第1、第3日曜日が新たに開館日となります。

【開館】毎週 水曜日、木曜日、および、第1日曜日、第3日曜日

・4月の開館日は1、4、5、11、12、15、18、19、25、26日

・開館時間はいずれも午後1時~4時です。

ご来館には事前予約が必要です。開高健記念会ホームページ(このサイトです)→「閲覧のご案内」の申し込みフォームからお願いいたします。

カテゴリ:ニュース 記念文庫からのお知らせ 2018-03-26

【開高健記念文庫より】 伝説の雑誌「洋酒天国」を隅からすみまで見る楽しさ

開高健記念文庫には、昭和30年代にトリスバーの常連客向け広報誌として発刊された「洋酒天国」のコーナーがあり、手に取って見ることができます。

編集兼発行人開高健、イラスト柳原良平の名コンビでスタート。たちまち人気を博しましたが、市販されず、入手困難だったため、伝説の雑誌と言われたものでした。

作家、映画評論家、画家、音楽家、女優、ホテル支配人、外国特派員、船乗りなど多彩な顔ぶれによる、軽妙なエッセイあり、うんちくを傾けた教養篇あり、トリビアあり、お色気ありで、どのページからも時代が匂い立っています。ある来館者いわく「それでいて今見るとレトロで、不思議に懐かしいですね。」

ご来館のさいは、このコーナーもぜひご覧ください。(N.H)

記念文庫の特別展示、「青い時代」の開高健が書いた先輩へのはがき

「北尾書店採用決定しました。えらいしんどいとこや。三ヶ国語ペラペラのふれこみがたたって ドイツ語できゅうきゅういわされてる。……まいにち疲れてる。青年は安全な株は買うべきではない、とコクトォが云いよった。ぬしと早く逢いたい。」

22歳の子持ち大学生・開高健が大学の先輩にあてたはがきが、開高健記念文庫で特別展示中。自伝的小説『青い月曜日』で描かれた、青々しくも切ない日々の実相がうかがえる興味ぶかい資料です。いま記念文庫のある東京・杉並に引っ越してきた当時をつたえる、牧羊子との連名の案内状なども同時に展示されています。

開高健記念文庫から──獄中で読む開高健

昭和30年から40年代「死刑囚の歌人」として知られた島秋人は、獄中から罪深さ、悔い、いのちの切なさ、幼児期に亡くなった母への思慕を歌って多くの人の心を打ちながら、33歳で処刑されました。その死後に刊行された歌集『遺愛集』(東京美術刊 1974)が、このほど開高健記念文庫に寄贈されました。

「あとがき」にこうあります。私が短歌を始めた事のなりゆきは、拘置所の図書で開高健著『裸の王様』を読んでのことだった。絵を描くことによって暗い孤独感の強い少年の心が少しずつひらかれてゆく。当時の私の心を打った読後感とともに、絵を描きたい、童心を覚ましたいという思いを強くさせられた、と。

このとき死刑囚は26歳。そうした絵への思いが発端となって歌人・島秋人の誕生につながった経緯がこのあとがきからうかがえます。自分の小説がそのように読まれていたことを著者・開高が知っていたかどうか、それは定かではありません。(N・H)──下の写真は開高作品の外国語版・記念文庫所蔵

カテゴリ:記念文庫からのお知らせ 2018-01-23

東京・杉並の旧開高宅跡に「開高健記念文庫」がオープンしました

施設について 「開高健記念文庫」は開高健記念会の公益財団法人化を機に、東京・杉並にあった旧開高宅を、茅ケ崎の「開高健記念館」とならぶ開高文学のあたらしい発信基地として公開するものです。開高健の全著作、関連書籍・雑誌類のほか、蔵書類、直筆原稿、写真・画像類、愛用・愛蔵品など他では実見できないものを順次、展示・公開していく予定です。

【名称】開高健記念文庫

【所在地】〒167-0021 東京都杉並区井草4-8-14(記念会2F)

●「開高健記念文庫」は完全事前申し込み制です 一般公開ではありますが、展示資料の性質上、以下の閲覧ルールにご協力をお願いいたします。

①開館日、時間:

毎週水曜日・木曜日の午後1時~4時

②完全事前申し込み制:

入館・資料閲覧は無料ですが、事前申し込みが必要です。開高健記念会ホームページ(当サイトです)の「開高健記念文庫 閲覧申込フォーム」からお申し込みください。

③閲覧受け入れ人数:

受け入れ人数は1度に5人までとさせていただきます。

● 来館時のご注意:

 当文庫は普通の民家のなかに開設されています。西武新宿線「井荻」駅北口より徒歩で7、8分。「井草森(いぐさのもり)公園」南側の道路から1軒南に入った二階家(サイン類は目下準備中です)。

(公園南側道路から見た文庫外観。この裏側に玄関があります)

 

「開高健記念文庫」準備室から、こんなインタビューを発見

◆【「開高健記念文庫」準備室から】
「記念文庫」のオープンに向けて図書類の整理が少しずつ進んでいます。先日見つかったのは、下の写真のような雑誌のインタビュー記事「オーディオ探訪 語り手・開高健」、たぶんどの開高エッセイ集にもひろわれていない。「音楽というのは引き金なんですよ。自分の内面にある、埋もれた“なにか”のために──記憶、体験、涙、血、精液、そして恋──」など、語り口もじつにたのしそう。焼け跡のジャズやパリのシャンソン……ベトナムの国民的シンガーソングライター、チン・コン・ソンについてまとまった話をしているのも見逃せない。「文庫」オープンのおりには、ぜひ手に取ってみてください。     ──写真は「Gallantmen」1978年1月号より 撮影・深瀬昌久

 

◆「開高健記念文庫」準備室から②: 前項つづき。「オーディオ探訪」ではこのチン・コン・ソンのことを「いま書いている、ベトナムを舞台にした小説」のBGMとして、日夜その音楽テープを聞いている、と話しています。このインタビューは1977年夏、アマゾンに取材旅行に出る直前になされたものと思われるので、「いま書いている小説」とは『輝ける闇』『夏の闇』につづく「闇シリーズの第3作目」でしょう。でも、その後1986年に出た半自伝『耳の物語』だけでなく、未完の3作目『花終る闇』にもこの“ベトナムのボブ・ディラン”の名は出てこない。あまりにきれいさっぱり出てこないのが、ちょっと気になるところです。──下の写真は、ソンの恋人でもあった女性歌手カーン・リーが彼の曲を歌ったLP(日本コロンビア1981)のジャケット。一部がYouTubeでも聴けます

カテゴリ:記念文庫からのお知らせ 2017-11-11