開高健記念会

開高健記念会ニュース

このNEWSページでは、開高健記念会の活動の現況を中心に、開高健関連のさまざまな情報もお知らせしていきます。

初めての包括的、本格的評伝『開高健 ──生きた、書いた、ぶつかった!』

ひとりの書き手による初めての包括的、本格的な開高健の評伝。『「洋酒天国」とその時代』などの作品のある著者は開高健その人とも親交があったが、その生涯について重ねてきた地域的、人物的、書誌的な研究成果をふまえ書き上げた。

初公開の書簡など基礎資料の紹介・指摘も数多い。たとえば死の数か月前に開高健が目にしたはずの阿川弘之からの手紙(全文)。「大尉」「提督」と親しんだこの先輩作家からの「絶交」は、晩年の開高の「指さきに刺さった小さなトゲ」だった(日本文学大賞受賞”事件”。この賞の選考委員だった開高自身が『耳の物語』で受賞、そのことを阿川がunfairと批判した)。病床で絶筆『珠玉』に心身を削っていた開高を、この手紙は少し安らかにしたのではと想像させる。夫人・牧羊子の開高文学への貢献もていねいに跡付けられている。筑摩書房 定価(本体価格2,500円+税)(H.K.)

カテゴリ:メディア 2017-04-23